昨日の感想の続き
たとえクールブレインが育ったと思っていても、現場に出ていざ子どもたちの背負う業を知ると、「寄り添おう、自分がなんとかしてあげたい。なんとかしなくちゃ」と思うかもしれない。
でも、どんなに頑張っても教員一人ではどうしようもできないことがある。一人の子どもの人生をなんとかするというのは大きな責任が生じるし、それは自分や自分の家族に不幸をもたらす可能性は高い。
現職さんの「たとえ、辛いものを抱える子どもがいても、自分の家族に迷惑をかけてまで救おうとは思えない。」胸に刺さる。
担任としてクラスの管理者という立場で素敵なつながりがある子ども集団を作ること、彼らを信じることに力を注いだほうがマシというか、みんなが幸せに近づける可能性はある。
「教員は一人ひとりに寄り添って、子どもたちを幸せにできる!」という思いを持っている人を否定したくはないけど、私は過信なのかなと思ったりする。教員は決して魔法使いではないし、全ての子どもたち一人ひとりに寄り添って、理解して、幸せ(これもみんな違う)に導くことは悲しいけど物理的に不可能であると思う。
たとえ親でも愛する我が子を思うように育てることはできないらしい。だったら、教員は血の繋がりもない複数の子どもたちを一人ひとりの望む道に導くことはやはり難しいと思う。
教員には子ども個人に対する大きな力がないことを自覚し、「子どもたちも含めて、色んな力を借りて解決していく」という姿勢が大切なのではないか。身近な大人が人の力を借りている姿を見せることもこれからの子どもたちのためになるんだろうな。